「この親父、やばすぎるわ」
この異常な話に、彼女の夫は親父に厳重に抗議した。
Tさんの夫の物凄い剣幕に圧倒される親父。
すると、親父は
「ごごごっ、ご、め、ん、な、ざ、い」
と号泣しながら電話口で謝罪したのである。まるで、子供のように泣きじゃくる親父。
「あれは、あれで不気味でした」
Tさんの夫はそう回想する。
その親父にぴしゃりと言ってから一週間ぐらい経った頃。
とんでもない怪異が発生する。
Tさんは深夜に目が覚めた。室内に強烈な妖気が漂っている。
「うううう、ごぼごぼ」
奇妙な声が聞こえてくる。
まだ深夜である。声は確かに隣からした。
「何かしら」
彼女がふとベットから隣の部屋を見ると‥。
誰かが立っている。彼女は恐怖で全身を硬直させた。