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つくば学園都市の怪奇談

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つくば学園都市の怪奇談

300以上の研究機関と企業が存在し、2万人を超える人々が日夜研究にいそしむ、日本最大の学術・研究都市「つくば学園都市」。
これだけの規模を持つ学術・研究都市は世界でもトップクラスの規模で、日本が誇る最先端の科学技術がここで生み出されるているわけだが、実は当地では数々の都市伝説が生まれていることも知られている。
そのいくつかを紹介してみよう。
つくば学園都市の地下には、戦車やジープが楽に通れるほどの空洞があり、日本国内での有事の際には、つくば学園都市の地下空間に大本営がおかれ、国道16号線に防衛網が引かれるという。

また、つくば学園都市には人面犬に関する噂も存在している。
人面犬というのは、つくば学園都市の某研究所が開発した人工生物であり、研究所を逃走し町中に出没するようになったという都市伝説だ。
地下の噂については、筑波大学に大きな地下道があることからできたもののようだ。
この大きな地下道の正式名称は「共同溝」といい、電線、ネットケーブルや電話回線などのライフラインが入っている場所のようである。
学術都市ならではの地下構造が生み出した噂である。
人面犬の噂も、研究施設が多く存在知る当地ならではの都市伝説であるが、こちらは、出所に関しては、メディアが意図して広めたとされるものが多く、むしろこちらの方が複雑怪奇。
こちらのほうがよほど都市伝説じみているのかもしれない。

だが、こうした学術都市ならではのもの以外にも、都市伝説は存在している。例えばこんな話だ。
ある男性が夜に星を見ていると、向かいのアパートでも窓から星を見ている女性がいることに気づく。
男性が星を見る日には、きまって女性も星を見上げていた。
未だ話したことは無いものの、次第に男性は恋心を抱くようになる。
ある晩いつものように、星を眺めてようとすると、やはり女性の姿がそこにあった。
想いが抑えきれなくなった男性は、女性に気持ちを伝えようと意を決し、彼女が住むアパートを訪問する。
緊張しながら、インターホンを鳴らすが、女性は出てこない。
男性は何回もインターホンを鳴らすがやはり女性は出てこない。
ついさきほどまで女性は室内から星を見上げていたはず、不審に思った男性がドアノブを回してみると、ドアは開いていた。
確かに彼女はそこにいた。
だが、それは首を吊った女性の姿であった。
彼が恋心を抱いていたのは、生きた女性では無く、首を吊ったまま、誰にも気づかれず放置されていた女性の姿だったのである。
これは、有名な都市伝説だが、この噂は筑波大学の宿舎から発祥したものだといわれている。

他にも、当地に以前存在したある団地の壁面には「姉さん」という文字が浮かび上がる部屋があると都市伝説も存在する。
その文字が浮き出た部屋には、幼い姉弟が住んでいたが、弟は交通事故で死んでしまい、最後に叫んだ姉を呼ぶ声が怨念化し、壁に浮き上がるだという。
このようにつくば学園都市で生み出される都市伝説には、学術都市という場所柄に関連するもの意外にも多くのものが語られている。
なぜ、当地にはこのような怪奇談が語られるのであろうか。
こうした怪奇談はそれらは生み出しやすい「下地」が存在するからこそ、実際に起きたかのような話に形を変えて語り継がれているのでは、という意見もある。
例えば、都市としてまだ歴史が浅い土地であること、学術都市という特異な都市形態がこうした都市伝説を生み出しているのではなど、様々な仮説が唱えられているが、どうしてこのような都市伝説が多数生まれるのか、定かになっていない。
当地は都市伝説を生みやすい因果関係を持つ土地なのかもしれない。

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