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北京の霊界バス

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北京の霊界バス

毎年、お盆の頃になると北京では「霊界バス」という都市伝説が囁かれる。
お盆になると北京からは、早朝から各地方への始発バスが出る。
大都会・北京から大勢の帰省者を送り出すバスというわけだ。
その沢山のバスに混じって「霊界バス」というお化けバスがあるらしい。
そのバスは一見普通のバスだが、実は死人の乗るバスで、乗っているとあの世まで連れて行かれ死んでしまう。
つまり、終点はあの世というわけだ。
あるカップルが、お盆に田舎に帰省しようと始発バスに乗っていた。
ラブラブな二人は車内でイチャイチャしていたのだが、横に座ってきたおじいさんが 彼女のお尻を触り大騒ぎになった。
「このおじいちゃんが、私のお尻を触った!」
「ほほほっ、触るぐらいかまわんじゃろう」
「なんだと、爺さん、バスを降りろ。話がある」
とぼける老人に対し頭にきた彼氏は、彼女を連れておじいさんと3人で次のバス停で降り、抗議し始めた。
「なんでオレの彼女に触るんだ!!」
彼氏はもの凄い剣幕である。
「おまえさん達、よかったのぅ。この騒ぎのおかげでうまくこのバスを降りることができた。わしに感謝せんとな」
おじいさんは飄々としている。
「なんだって」
「ふっ… あのバスは霊界バスじゃ」
おじいさんが指差すや否やバスは消えていった。
間違えて「霊界バス」に乗ったカップルをおじいさんが助けたのだ。

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