妖怪とは人に幸運を与える事もあるという。
佐賀県の田尻家では、家業の造り酒屋に河童のミイラが奉られている。
また静岡県の天照教本社にも、聖徳太子に殺生欲の恐ろしさを伝える為にミイラになった人魚が安置されている。
妖怪のミイラは、人に富や教えを与えるものなのだろうか。
これはある人から聴いた話である。
ある男が高知にいた。1990年ほどまで存命だったらしい。
男は元軍人で、当時70才を過ぎた老人であった。老人には、右腕、右足、右目がなかったそうである。
老人が言うには、右半身を爆弾で吹き飛ばされた結果だという。
つまり、戦争の傷跡である。